【RESTful API予備知識】システムをつなぐ、ウェブ開発に必須なインタフェース
RESTful APIの基礎を、わかりやすく簡単に解説します。これからのウェブ開発の知識として、APIの基本をしっかりと掴みましょう。
RESTful APIとは?
ウェブサービスの世界でよく聞く「API」や「RESTful」、これらの言葉について詳しく知りたいと思ったことはありませんか?特に、これからウェブ開発を学ぶ方にとって、これらの知識は非常に重要です。
APIは「Application Programming Interface」の略で、ソフトウェアやシステムが他のソフトウェアやシステムと情報をやりとりするためのインターフェースを指します。RESTfulはAPIの設計スタイルの1つで、ウェブサービスの設計原則に従ったものを指します。
主な特徴と4つの原則
RESTは「Representational State Transfer」の略で、ウェブの設計思想の一つです。この設計思想に基づくAPIを「REST API」または「RESTful API」と呼びます。以下に、RESTの4つの主要な原則を解説します。
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統一インターフェース: すべてのリソースには一貫したインターフェースが必要です。これにより、APIの利用者は新しいリソースやメソッドを容易に学ぶことができます。
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アドレス可能性: 各リソースは固有のURI(Uniform Resource Identifier)を持ち、これを使ってアクセスすることができます。
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接続性: リソース間の関係を明示することで、データの繋がりや流れを理解しやすくします。
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ステートレス性: 各リクエストは独立しており、クライアントとサーバー間の状態を持たないことを意味します。これにより、システム全体の冗長性と耐障害性が向上します。
RESTful APIを実践で活用する例
RESTful APIの特徴と原則を理解したところで、具体的な活用例を探ることで、実際の場面での応用のイメージを掴んでいきましょう。
モバイルアプリとデータベースの連携
スマートフォンのアプリがサーバー上のデータベースに直接アクセスすることはできませんが、RESTful APIを通じてデータの取得や更新を行います。ユーザーのプロフィール情報の取得や、新しい投稿の保存などのアクションがこの例に該当します。
異なるシステム間の情報共有
企業内で複数のシステムが稼働している場合、それぞれのシステムが持っている情報を共有する必要があります。例として、ECサイトの注文情報を物流管理システムと共有して、商品の発送を行うプロセスが考えられます。
このように、RESTful APIは多岐にわたるシーンでのデータのやり取りに欠かせない技術として活躍しています。
よくある誤解
RESTful APIについて学ぶ際、初心者の間でよくある誤解や疑問をいくつか取り上げ、それに答えていきましょう。
HTTPだけがRESTful?
RESTはHTTPに限定された概念ではありません。ただ、HTTPのメソッドやステータスコードがRESTの原則と非常に相性が良いため、多くのRESTful APIがHTTP上で実装されています。しかし理論的には、他のプロトコル上でもRESTを適用することは可能です。
RESTとRESTful APIの違い
「REST」は「Representational State Transfer」の略で、ウェブの設計思想の一つを指します。一方、RESTful APIは、RESTの原則に基づいて設計されたAPIのことを指します。つまり、RESTful APIはRESTの考え方を具体的に実践する手段の一つと言えるでしょう。
※ RESTful API とREST API は同義として考えて大丈夫です。
おすすめリソース
WEB開発者の中には、RESTful API
という1つの単語として覚えてしまっている方もいます。
RESTfulの基礎を押さえたところで、さらに詳しい知識や技術を追求したい方のための書籍を紹介します。
RESTful Web サービス
RESTful Webサービス [ レオナルド・リチャードソン ]
以下がざっくりとした内容です。
- RESTfulなアーキテクチャの概念
- 実際のサービス事例を交えた解説
- RESTとROAのベストプラクティス
- サービスの設計から実装までの詳細
Webサービスの核心となるRESTfulなアーキテクチャの全貌を、基礎から応用までわかりやすく説明しています。Amazon S3やAtomPubといった現実のRESTfulなサービスから、一般に知られるサービスのRESTfulな再設計方法まで、実用的な内容が満載です。
Building RESTful Web services with Go
以下がざっくりとした内容です。
- API開発の基礎知識と実践的なWebサービスの手法
- Go言語を使用したAPI開発の基本とその応用
- REST API開発のための優れたオープンソースソリューションの活用方法
- マイクロサービスや非同期デザインパターンを用いたサービスのスケーリング
- Amazon Web Services (AWS) へのコンテナ化されたアーティファクトのデリバリー
- APIセキュリティとその実装手法の理解
Go言語に慣れ親しんでいる開発者や、先進的な技術や手法に興味のあるシニアエンジニアが対象になってくるかと思います。
※ すべて英語です。
まとめ
この記事を通じて、RESTful APIの基本概念、実際の活用例などを説明してきました。WEB技術、特にバックエンドの開発に関わるエンジニアとして、RESTful APIの理解は欠かせない要素です。