日本の伝統的な調理法である昆布締めは、赤海老が持つ本来のポテンシャルを最大限に引き出してくれます。
昆布の凝縮された旨味をまとわせることで、その味わいは劇的に変化します。余分な水分が抜け、ねっとりとした舌触りが生まれ、鼻に抜けるのは昆布のいい香り。今回は、いつもの赤海老を最高の状態で味わうためのレシピをご紹介します。
材料
今回は、昆布締めに使いやすい「締め昆布」を使用します。もし手に入らない場合は、スーパーなどで売っている出汁用の昆布の中から、なるべく平たくて薄めのものを選んで代用してください。
材料 (2人前) | 量 |
---|---|
アルゼンチン赤海老(刺身用) | 6本 |
締め昆布 (または平たい出汁昆布) | 2枚 (海老を挟める大きさ) |
酒 | 適量 |
保存方法と熟成による味わいの変化
昆布締めは、寝かせる時間によって味わいが変化するのも大きな魅力です。お好みの食べ頃を見つけてみてください。
熟成期間の目安
- 1〜2日目: 昆布の風味が程よく移り、赤海老のフレッシュさも感じられる、さっぱりとした味わいです。まずはこちらでお試しください。
- 3日目〜1週間: 時間を置くごとに余分な水分が抜け、旨味が凝縮されていきます。ねっとりとした食感が増し、昆布の旨味が全体に行き渡った濃厚な味わいへと変化します。日本酒との相性も抜群です。
下準備
- アルゼンチン赤海老は丁寧に殻をむき、背中側に包丁を入れて観音開きにします。
- 背わたがあれば、竹串などを使って丁寧に取り除いておきましょう。
昆布で締める
- キッチンペーパーなどに酒を含ませ、締め昆布の表面を優しく拭き、軽く湿らせます。こうすることで、昆布の旨味が出やすくなります。
- 湿らせた締め昆布1枚の上に、下処理したアルゼンチン赤海老が重ならないようにきれいに並べます。
- もう1枚の締め昆布を上から被せ、アルゼンチン赤海老を優しく挟み込みます。
- 全体をラップでぴったりと包み、できるだけ空気を抜きながら密閉します。
寝かせて仕上げる
- 真空パック機をお持ちの場合は、ラップで包んだものをさらに真空状態にします。これにより、昆布と海老がしっかりと密着し、効率よく旨味を浸透させることができます。
- 真空パック機がない場合は、ラップの上からバットなどを乗せ、均等に重しをかけてください。
- 冷蔵庫に入れ、最低1日以上寝かせます。お好みの締め具合になったら、食べやすい大きさに切って器に盛り付け、醤油や塩を添えてお召し上がりください。
※ 調理のポイント
真空状態にしたり、重しをかけたりすることで、昆布と海老がしっかりと密着し、効率よく旨味を浸透させることができます。また、雑菌の繁殖を抑え、より長く保存することが可能になるという利点もあります。